杉の葉とクリの実

いま、アウトドア関係の本のイラストの仕事をしてまして、杉の木の葉のアップを描く必要があって、「葉のトゲトゲはどんなふうになってたかな」と、樹木図鑑を調べたり、ネットで検索したりしてたんですけど、なかなか細かくわかる資料が見つけられずに困ってたところ、「そういえば、うちの山に杉の木なんて、いくらでも生えてるな」と気がついて、まあ、うちの山といっても、山全体じゃなくて部分的な土地なんですけど、家から道をはさんですぐのところなので、さっそく高枝切りバサミを持って、杉の枝の採取に向かいました。

そうすると、途中、庭の出口の細道の上に、なにか茶色のものが転がっていて、見ると、それはクリの実でした。

道のわきの茂みにクリの木があって、そこから実が落ちたようで、よく見ると、草の茂った中とか、あっちこっちにクリは落ちていて、それを拾ってポケットに入れました。

それから山に行き、杉の枝を少し切って持って帰り、これで杉の葉のイラストはバッチリ描けます。

拾ったクリはきれいな濃い茶色でつやつやしてます。たいした量じゃなかったですけど、テーブルの上に置いてながめていてもしょうがないので、茹でて食べようかなと思ってます。

ザ・モンキーズ

ザ・モンキーズという米国の4人組みバンド。私が子どものころ、テレビで夜「ザ・モンキーズショー」というのをやってまして、子どもたちはだいたい見てましたね。

モンキーズの4人はそれぞれ個性的で、アメリカンなギャグ満載な番組でしたけど、曲もよくてね、”モンキーズのテーマ”なんてのもありました。

”すてきなヴァレリ”とか、”アイム・ア・ビリーバー”とか、”恋の終列車”とかね。

中でも、私が好きなのは”デイ・ドリーム・ビリーバー”ですね(1967年発売 全米1位)。

最近では大手コンビニの宣伝用に、日本人が日本語で歌ったこの曲が使われていますけど、こうなってしまうと、まったくの別ものですね。私が子どものころ聴いた、あのデイ・ドリーム・ビリーバーの、甘くせつなく、夢見るようなイメージは、まるでなくなってしまってます。

私にとって”デイ・ドリーム・ビリーバー”は、やっぱりデイビー・ジョーンズのヴォーカルで、歌詞も英語でなくちゃ、ですね。

そのデイビー・ジョーンズは2012年に67歳で、ベースのピーター・トークは2019年に77歳で亡くなったとういことです。

こうして、私の子ども時代の思い出は、どんどん遠い過去へと消え去って行く、ということなんでしょうね。

1兆円

さかいゆう、というミュージシャンの人がいるらしいですね。この前、ラジオでしゃべってましたけど(私はこの人をよく知らないんですけどね)、お父さんはカツオの一本釣りをする漁師さんだったらしいです。

子どものころ、家はけっこう貧しくて、月末になると冷蔵庫にはカマスくらいしか入ってなくて、弟が「うちは貧乏だ」と言うのを聞いて、さかいゆう少年は「それは親には絶対言うな」と念押しして、でもある日、意を決してお父さんに、「うちの家はだいじょうぶなのか?貯金はあるのか?」とたずねてみたそうです。

そしたら、お父さんはしばらく沈黙したあと、こう言い放ったそうです。「うちには貯金が1兆円ある!」。

う~ん、なんといいますかね、いい話だな~と思いましたね、私は。

小学生で、家計のこと心配してお父さんに貯金のことたずねる、さかい少年はまじめで一直線な子どもだったんでしょうね。

そのお父さん、カツオ漁の漁師さんてことですから、こちらも職人気質の一本気な父親だったんだろうと思いますけど、その父が、意を決した子どもの問いかけに、しばしの沈黙の後、「うちには貯金が1兆円ある!」なんてね…。

ふざけてるわけではなく、それどころか、あらゆることを突き抜けて、超越的なこの一言を発するお父さん。

この家庭あって、さかい少年の現在へと至る成長があったんだろうな、なんてことを私は思いましたね。

パソコン内のゴミ削除

最近パソコンの動きが遅くて困ったな~と思っていたところ、YouTube見てると「パソコンが重い!!根こそぎゴミを削除して快適なPCへ!」という動画があったので見てみました。

「Window10の動作が遅い、もっと早く動くようにする操作TOP5」ということで、何度も巻き戻し再生しながらメモもとって、それ見ながらやってみました。

「まずスタートを押して、サーチバーにrunと入れます」て言うんで、それをやろうとしたんですけど、その「サーチバー」なんてものがどこにも見つかりません。

あっちこっちクリックしてみたんですけど、そんなもんは出てこなくて、うちの隣人がパソコン詳しいので、その人に電話して尋ねてみました。

すると、私のパソコン、「サーチバー」の表示がOFFになってるらしくて、それをONにして関門クリア。こんな簡単なことも、私はわかんないんですよね。

さて、「Cドライブを削除」だとか、「ディスククリーンアップ」だとか、「ストレージセンサーをON」だとか、私にはチンプンカンプンですけど、とにかく指示されるままにやってみました。

なんとかできたんじゃないかな~、て思いますね。操作TOP5全部じゃないですけどね。私みたいなのが触らないほうがいいんじゃないか、みたいなとこはやめときました。

そうやって、パソコン再起動して動かしてみると、たしかに動きが少し早くなってましたね。パソコンというのは、いろいろなんだか大変ですね。

バトル・エンジェル ”アリータ ”

20世紀フォクスで作られた ”アリータ バトル・エンジェル ”という、フルCGのSF映画の作品紹介を見て、ビックリしましたね。

超強力な戦闘能力を持つサイボーグ少女アリータが、いろんな敵と戦うんですけど、YouTubeでやってる宣伝やメイキングの動画を見ただけなんで、細かなストーリーは知らないんですけど、主人公の少女アリータの表情のクオリティがすごいです。

これを、CGで作ったのかと思うと、私は絵を描く人間として、ちょっと焦りましたね。

少女の顔の表情の再現がすごいですからね。この表情の微妙なニュアンスや肌の質感をCGでいちから描き上げたとなると、これは相当な技量といいますか、すごいものがあるなあ、と。

ところがメーキングをしばらく見ていると、これは、アリータに似た人間の女優さんの顔に、いっぱいマーカーの黒点をくっ付けて、その女優さんの実際の表情の動きをモーションキャプチャーで読み取って、それをもとにCGを作ってるということが分かりました。

「なんだ、まったくのゼロから描いたわけじゃないんだ」ということで、私はちょっと安心しました。

でも、この少女アリータの表情にはやられました。私は不覚にもグッときてしまったんですね。

かわいいな~なんて思いました。

こうやって人類は、どんどんコンピュータにやられていってしまうんでしょうね。

(ALITA  Battle  Angel  All  Clips & Trailers  より)

印鑑

以前にイラストを描いた本が、ときどき外国の出版社から出版されるということがありますね。

園芸関係の実用書や絵本なんかが、中国で出版されるなんてのもその一例です。

その際の出版契約などの手続きは、日本での出版元のほうでやってもらえるので、私はただ送られてきた契約書に印鑑押して返送するだけですけどね。

あ~それで、印鑑といえば、私の苗字の三文判は、関西にいたときは文房具屋さんで見つけられなかったですね。

文房具店によくある、あのクルクルまわる印鑑がいっぱい入ったケース、あれ何ていうんですかね、あの中で「す」のコーナー探しても、私の苗字「角(すみ)」というのはなかったですね。

大阪や京都にいるときに探しましたが、なかったです。

「まあ、あんまり多い苗字じゃないし、しょうがないか」なんて思って、それでも一応、「すみ」じゃなく、「かど」とか「かく」とかで探せばあるかもなんて、そっちも見たんですけど、なかったですね。

ところが、20歳のころ東京に住み始めて、文具店で探すと、あったんですね「角」のハンコが。

いや~さすが大都市東京、なんでもあるんだな~なんてね、感激したものです。

(中国で出版された絵本の一例)

エンピツの芯

エンピツの芯(しん)の削れかたと、その向きは、絵を描くとき、けっこう重要ですね。

まあ、ラフなんかをざっと描くときはそうでもないですけど、細密な絵なんかのときは、芯の尖(とが)り具合で、描線のニュアンスはだいぶ変わってきますからね。

うすくグレーな感じに影なんかを塗るときなんか、あまり尖りすぎてると、うまくボカシた雰囲気にならないので、あえて芯の先を紙にこすりつけて、少しだけ平たく調整してから描くなんてこともありますね。

また、塗った部分に微妙なムラがあるときなんかは、それを補修するように塗ったりしますが、そんなときも、芯の尖り具合を調整しないと、補修がうまくいきませんね。

そんなわけで、エンピツというのは B、HBなどの濃さの違いだけでなく、芯の削れかた、尖り具合なんかも重要で、それによって描かれたもののニュアンスがかわってくるという、なかなか微妙な筆記用具というか画材ですね。

 

” スウェーデンボルグの 星界報告 ”

ちょっと前、ニュースで「金星の大気から、生命の兆候を示す物質を検出」なんてのをやってましたけど、私はあんまり興味がわかないですね。

私は、この宇宙には本当は知的生命があふれているんだろうな~なんてことを勝手に思ってはいますが、でも「生命というのは、3次元物質世界にその本質はないにちがいない」なんて、根拠もなく思ってまして、だから、物質をどこまで探求しても、生命の根源はわからないままなんじゃなかろか、てふうに考えてますけどね。

科学が発達したと言われる今でも、人間は土くれから微生物の1匹さえ作れませんからね。

以前読んだ本に、「他の星に行くと、波調(原文のまま)が違い、人間の肉体は消えて霊体になってしまいます。人間の住める星は地球ばかりではありませんが、その星で生きて行くには、波動の異なる別の形式の肉体でなければいけません」(”ソロン”ソロン・アサミ著)という意味のことが書いてあって、私なんかは、こっち派ですね。霊とかUFOとかの本質も、そういうところにあると思ってますけどね。

今から300年以上も前、スウェーデン生まれの科学者にして貴族院議員、幾何学、天文学、物理学、地質学、冶金学、化学、生理学、解剖学などの研究者として名高い天才、エマニエル・スウェーデンボルグの著わした本、” スウェーデンボルグの星界報告”には、今の科学の常識からすると、まるでデタラメと思えるような、太陽系やそれ以外の天体の生命についての記述が満載で、でも私なんかこっちのほうが、なんだかしっくりきますね。

「他の星から来た霊や天使と語りあうこと」から生まれたというこの本、まあ一般的にはトンデモ本の部類に入りますけどね。

あまりに奇妙すぎて、奇妙も度を超すと、かえってなんだか真実めいてるな~なんて、ふしぎなリアリティを感じる本です。