ハービー・ハンコックのアルバム ”ヘッド・ハンターの中の曲、 ”ウォーター・メロン・マン”は真夏の曲ですね。
まあ、「スイカ男」ですから、当然といえば当然ですが、曲が始まると、もう、あたりにはアフリカだかどこだかの蒸し暑い月のない夜が広がって、昼間の太陽に焼かれた熱のさめやらぬ街路から、麦わら帽子をかぶったスイカ売りの男がやって来そうで、暑さにぐったりした身体と心が、極限まで水分を貯めこんだスイカの赤くジューシーな果肉を欲(ほっ)して、その呼び声のするほうにフワフワと進んで行ってしまう、とまあ、そんな夏の幻想にとらわれる、ふしぎな名曲です。
先日、テレビを見ていたら、気温40度を軽く超えるアフリカの地方に住んでいるおねえさんが、インタビューに応えて、「この暑さは神様からの贈りものよ。私はこの暑さが大好き!」と言っているのを見ましたが、そのポジティブシンキングに、「よい言葉をいただきました。私もその精神を見習わせていただきます」と、頭の下がる思いでした。
今、まさに夏まっ盛り、「あづいよ~」とうなだれてばかりもいられないので、私もできる限り、あのアフリカのおねえさんのように快活に、この暑さを乗り切っていこうと思った次第です。