アメリカの精神科医、ブライアン・L・ワイス博士の著書「前世療法」(PHP出版刊)の続編、「魂の伴侶」の中に出てくるのは、こんな話しです。
ある女性が小さいころからずっと、自分のベッドの横に手をたらすと、とてもやさしい手が、いつも彼女の手をにぎってくれたそうです。
ベッドの下にだれかいるわけではなくて、でもどんな不安なときも、その手につつまれると彼女は安心することができて、大人になっても彼女が手をのばすと、その手は変わらずそこにあったのだそうです。
ところが、その女性が結婚し、最初の子どもを身ごもると、その手はもうあらわれなくなってしまい、彼女は「このやさしくて親切な友達がいなくなって、とても悲しかった」そうです。
彼女には女の子の赤ちゃんが生まれたのですが、「二人でベッドに寝ていると、赤ちゃんが彼女の手をにぎった。その時急にあのなつかしい感覚が彼女の心と体に力強くよみがえってきた」のだそうです。「彼女の守護天使が戻ってきたのだった」と、ワイス博士は書いていて、彼女はそのとき「至福の思いの中で、肉体を超えた永遠の愛のうねりとの深いつながりを感じた」ということですが、女性というものはじつにふしぎな体験をするものです。