「そうです」とだけ言うのと、「そうですね」と、「ね」をひとこと付け加えるのとでは、語感がずいぶん違いますね。
仕事のメールのやり取りなんかでも、「了解です。イラストの修正、でき次第送らせていただきます」と書くのと、「了解です。イラストの修正、でき次第送らせていただきますね」とでは、ほんの少しの違いですが、相手に伝わるニュアンスが違う気がしてます。
「ね」をつけると、なんだか少しだけ和(やわ)らぐといいますか、印象がまるくなる気がして、文章の内容自体はまるで変わらないのですが、私はそのあたりを状況によって使い分けたりしてますね。
たとえば、著者のほうからイラストの修正依頼が何度も入って、イラストレーターである私との間に立って、編集の人が気をもんでいるだろうな~、なんて感じがするとき、「すみません。著者の方から再度修正が入ってしまいまして、やっぱり人物の表情をもう少し笑顔にしてほしいとのことです」なんて、編集の人から連絡が入ったときなど、「了解です。修正でき次第お送りします」だと、言外にこちらのイラ立ちが、どこか文章にこもっている気がして、そんなときは、「了解です。修正でき次第お送りしますね」と、「ね」を入れて返信しますね。
そうすると、なんだか文章の全体が和(やわ)らぐ気がしてきます。
編集の人にそのニュアンスが伝わってるかどうか、わかりませんけどね。私の自己満足かも知れませんが…。
来年は子(ね)年ですね。言葉に「ね」が加わることの語感と同じように、日本全体のニュアンスも少し和らいでくれるといいな、なんてことを思いますけどね。
(以前、学研の図鑑に描いたイラスト。)